INTERVIEW
フォーティエンスコンサルティング株式会社(旧社名:株式会社クニエ)

26歳で、大手食品メーカー営業から転身。日系総合コンサルティングファームに求めた成長の舞台

掲載日:2025/08/27更新日:2025/10/20
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社員の8割以上が中途入社者で構成され、多様な業界の出身者が活躍する総合コンサルティングファーム「フォーティエンスコンサルティング株式会社(旧社名:株式会社クニエ)」。今回は、2019年7月に大手食品メーカーから転職した高田駿平さん(32)を取材した。なぜ彼はコンサル業界を志し、同社に決めたのか。そこには、「ビジネスパーソンとしての戦闘力を磨き、自分が関わってきた消費財業界の変革に貢献したい」という思いがあった。

編集部注:2025年10月1日付で「フォーティエンスコンサルティング株式会社」へ社名を変更しています。内容は2025年8月時点のものです。

フォーティエンスコンサルティング株式会社(旧社名:株式会社クニエ)について
NTTデータグループのビジネスコンサルティング会社。2009年の設立以来、多岐にわたるコンサルティングサービスを提供。経営戦略の策定から業務改革、その実装、さらにはAIなど最新のテクノロジー導入までをカバーし、製造業、流通業、サービス業、政府・自治体など、幅広いクライアントを支援する。東京本社を含む国内4拠点とタイ、インドネシア、ベトナム、マレーシア、上海に展開。アジア各地の拠点とも連携しながら、マルチナショナルカンパニーのグローバル規模のビジネス拡大にも貢献している。

「消費財業界」の課題に、第三者視点から切り込んでみたい

1社目は大手食品メーカーに勤めていた高田さん。コンサル業界を志すまでには、どういった経緯があったのか。

前職、大手食品メーカーで営業・営業企画として約4年にわたり働いていました。業界の複雑な構造の理解も深まり、業務も安定して回せるようになっていました。一方で、余裕が生まれたことで、自分の成長スピードに対して、ある種の危機感を抱くようになったのも事実。「より成長できる環境でチャレンジしたい」という思いが芽生えていきました。部署異動で新たな挑戦をする道も考えましたが、タイミングや時期、人事配置は様々な事情によるところも大きく、いつ実現するかわからない。そう考えたとき、思い切って環境を変えてみたいと思うようになりました。

特に興味を持ったのが、コンサルティング業界でした。消費財業界に身を置く中で、メーカー内部の課題だけでなく、卸・小売含む流通構造全体に対する課題を感じていました。そこに対して何か変革を起こしたい気持ちはあるものの、事業会社の一社員という立場からは、どうアプローチしていったらよいのかも見当がつきませんでした。転職を検討するにあたり多様な業界の情報を収集する中で、コンサルティングファームであればお客様の課題解決を第三者的な立場からサポートできると知り、コンサル業界を志すようになりました。

そのなかで現職の決め手とは?

大きな決め手となったのは、自分が興味のある業界のプロジェクトに、いち早く関わっていける環境があったこと。そして、企画構想だけでなく改革実行までハンズオンで支援しており、より価値を実感できると感じたことでした。ここなら、前職に引き続き「消費財業界」に関わり、貢献していけそうだと思ったんです。

加えて、数回の選考を通じて、思った以上に親しみやすい方々が多いと感じたことも、大きなポイントでした。選考で、数名のマネージャーとお話しする機会がありましたが、みなさん話しやすく、きさくな方ばかり。それまでは、コンサル業界に対して「ドライな人間関係」や「Up or Out」といったイメージを抱いていたので、良い意味でギャップでした。

あらゆる面で考えても、自分が働いている場面を想像できた。「ぜひここで働きたい」と思い、入社を決めました。

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高田駿平
2015年に新卒で大手食品メーカーに入社。営業・営業企画に従事。2019年7月よりフォーティエンスコンサルティング株式会社(旧社名:株式会社クニエ)へ入社。消費財製造業のクライアントへのコンサルティングを担う。

高田さんの担当プロジェクト変遷
■2019年7月~2020年3月:商品開発業務DXプロジェクト
役職:コンサルタント
ロール:メンバー
その他、2~3の短期案件に参画。

■2020年4月~2021年3月:基幹システム刷新に伴う全社業務改革プロジェクト
役職:コンサルタント
ロール:需給チームリーダー

■2021年4月~2022年9月:グループ再編に伴うバックオフィス業務の機能統合プロジェクト
役職:シニアコンサルタント 
ロール:プロジェクトマネージャー

■2022年10月~2024年3月:グローバル業務/IT標準化プロジェクト
役職:シニアコンサルタント
ロール:品質保証チームリード

■2024年4月~現在:基幹システム刷新に伴う全社業務改革プロジェクト
役職:マネージャー
ロール:プロジェクトマネージャー

入社2年目、急遽プロジェクトマネージャーに。タフな時間を経て見えた、新たな景色

成長環境を求めて、異業種から飛び込んだ高田さん。転職当初1~2年目を振り返り、「とにかくコンサルらしい動き方をキャッチアップしていくのに必死だった」と語る。

入社して衝撃だったのは、細かな業務1つとっても、前職とは進め方が全然違うこと。考え方が180度変わりました。

たとえば、タスク設計や計画立案。前職では、あくまで現状の延長線上にある目標を起点に考えていました。一方、コンサルティングワークでは、まずは「あるべき姿」を描いたら、遅らせられないタスクの重要度、依存関係を見極め、そこを基準に計画を立てていく。いわゆるクリティカルパスでタスクを設計していく、この仕事の進め方に慣れるまでに苦労しました。

その他にも、社内の研修も豊富に用意されているので、コンサルタントとしての実務知識やノウハウをキャッチアップし、基礎的なスキルを磨くことができました。必死でしたが、どんどんコンサルタントらしくなっていく自身の変化を感じられていたので、楽しかったですね。

そして、経験を積み、より責任の大きな案件も担当するように。特に印象深いプロジェクトについて話してくれた。

2年目の時、前任の担当者が育休に入ったタイミングで、急遽、私が初めてプロジェクトマネージャーを担当することになりました。今振り返ると、大きな転換点であり、自身の成長を強く実感した経験だったと思います。

そのプロジェクトは、クライアントの中長期IT投資戦略の一環として、人事や会計経理など、間接部門におけるシステムを機能統合していくものでした。クライアントにとって非常に重大なプロジェクトと位置付けられており、当然、ご担当者様からは常に高い要望をいただきます。その期待にいかに応えていけるかが、試されていました。

特にプロジェクトマネージャーになると、プロジェクトにおける成果物全てに対して「品質(Quality)」「コスト(Cost)」「納期(Delivery)」をコントロールしていく必要があるので、より全体を俯瞰して見ることが求められます。プロジェクトを進めていく上でスケジュールに影響が出るリスクが大きいポイントを見極め、リソースの配分も考慮しなければなりません。

さらに、当該プロジェクトにおいては、人事や会計など、多岐にわたる領域の知識も求められました。プロジェクト全体の品質向上が期待値となるため、仕事のやり方そのものを変えなければなりませんでした。毎日、ヒリヒリするような感覚。プロジェクトマネージャーという立場に立ってみて初めてわかったものでしたね。

ただ、あの時、思いがけず管掌範囲が広がったことで、プロジェクト全体を俯瞰して見られるようになりました。前職時代は営業・マーケティング領域しか関与していませんでしたが、商品開発、在庫管理、物流、販売、それを支える本社機能まで、消費財業界全体の構造を理解できるようになり、解像度と専門性は格段に高まりました。

その結果、現在ではクライアントの執行役員や部長の方々に、ビジネスパートナーとして頼りにしていただけるようにもなりました。貴重な経験を積めていますし、「消費財業界の変革」という目標を追求するうえでも、着実に前進できているように思います。

もう1つ、異業種からコンサル業界に飛び込んだ高田さんから見て、入社にあたって心得ておいた方が良い点について話してくれた。

コンサル業界未経験だとしても、知識や経験が少ない中でどうバリューを出せるか、常に考え続け、主体的に行動に移していく。これが重要だと感じています。

そう考えるきっかけとなったのが、入社半年に参画したプロジェクトでした。当時、他社のSIerを含む各チームがバラバラで動いていて整合性がとれていない状況に疑問を感じつつも、自分では特に行動に起こせていませんでした。どこかで『自分は新人だし』と一歩ひいていた部分もあったのかもしれません。

ただ、当時の上司と話す中で、何気なく「もっと横串を通して進めた方が効率的に進められそうですよね」と伝えたとき、「なら自分でやってみたらいいじゃない」と言われて。その言葉で目が覚めたんです。そこから一念発起し、途中からリーダーとして課題整理をし、他ベンダーも巻き込みつつ改善を遂行しました。早期にこうした経験を積めたことは幸運でしたし、同時に「待っているだけでは飛躍的な成長はない。自分で動かなければ何も始まらない」と実感した経験でもありました。

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仕事のやりがいを聞くと、あるクライアントからの嬉しいメールについて話してくれた。「先日、クライアントのご担当者様から『プロジェクトの成果が評価され、昇進しました』とのメールが届いたんです。ご連絡いただけることも嬉しいですし、良い仕事ができたのだなと感じる瞬間ですね」と高田さん。

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高田さんの転職前後での働きがいの変化を示すグラフ。

業界の構造改革をリードできるコンサルタントに

最後に、今後の目標について伺った。

目指しているのは、企業単独の改革だけでなく、業界の構造改革をリードできるコンサルタントになること。いわば、業界全体における価値創出を推進していける存在になっていきたいと考えています。

そのためには、課題解決のためのソリューションだけでなく、企業間/ヒトの連携も重要です。そうした複数の要素を組み合わせていく“インテグレーション”を推進していけるだけの知識やスキル、そして人柄。これらを、目の前のクライアントのプロジェクト成功に全力で向き合いながら、引き続き磨いていければと思っています。

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