「アクセンチュアで働くことを一つの目標としていました。」まさにその目標を達成し、現在、App/Cloud Support Senior Analystとして働くTakahiro.Yさん(32)を取材した。新卒で福祉施設に事務職員として入社し、その後、エンジニアに転身。システム開発会社勤務を経て、当時30歳でアクセンチュアに入社した。彼はいかにしてキャリアを切り拓いたのか。そこには未知の成長環境に飛び込み、学び抜く、圧倒的な「成長マインド」があった――。
※画像内は転職時の年齢です。
福祉施設での事務職からエンジニアへの転身。
もともと中国地方の福祉施設に事務職員として新卒入社し、働いていたというTakahiro.Yさん。非常にユニークなのが、そこからエンジニアに転身している点だ。まずはその経緯から話を聞くことができた。
もともとは福祉施設にて障害福祉サービスにおける請求業務、サービス提供の管理・記録業務、給与計算などを担当する事務職員として働いていました。また、現場職員から「業務を改善したい」といった相談を受け、試行錯誤しながらExcelで対応したり、パソコンに不具合が起きた際にはトラブルに対応したり、現場を支える業務もあり、とてもやりがいを感じていました。今振り返ると「業務改善で誰かの役に立つ」「公共性の高い仕事に就く」という部分は現在にも通じるところなのかもしれません。
ただ、将来的なキャリアへの不安があった、というのが正直なところでもありました。このまま10年、20年と同じ場所で働き続けた時、他でも通用する汎用的なスキルが身についているのか。これから自分はどうありたいのか。自信を持って「これが自分の専門です」と言える強みを身につけたい、という思いがそこにはありました。
特に「業務改善で誰かの役に立つ仕事」として浮かんだのが、エンジニアです。システムであれば「改善の領域」も「誰かの役に立つという範囲」も格段に広がっていくはず。当時、社会全体でエンジニア人材が不足している、といった話もよく耳にしていて。まずはプログラミングスクールに通うなど自主学習した上で、未経験からエンジニアを採用しているシステム開発会社へと転職をしました。
こうして未経験から「エンジニア」としての一歩を踏み出すことに。ただ、その道は決して平坦ではなかった。転職後まもなく、たった一人で常駐プロジェクトにアサインされることに。その経験が大きな成長につながったと振り返る。
もちろん研修はありましたが、たった一人で常駐プロジェクトにアサインされ、毎日が勉強の連続でした。初歩的すぎる質問、見当違いな質問をしたら周りに迷惑がかかるのではないか。そういったプレッシャーもあり、徹底的に関連資料を読み込んでから質問したり、どうしても分からないことはこっそりと調べたり。また、自分にできることから着手しようと考え、簡単な手順書作成を申し出るなど、できる限りの努力を尽くしました。その結果、周囲から少しずつ信頼を得ることができ、最終的には設計書の修正、そして開発業務にも挑戦させてもらえるようになりました。また、別のプロジェクトですが、製品自体の仕様を深く理解した上で調査結果を報告するタスクに挑戦したことも。私にとっては非常に難易度の高いタスクでしたが、いかにプログラムの構造を効率的に読み解くか、技術的な知見でも成長実感を得ることができました。
その後、自社チーム単位での開発経験を積むべく、少数精鋭のシステム会社へと転職を果たす。そんな折に偶然届いたのが、アクセンチュアからのスカウトメールだった。
スカウトをもらった時には驚きましたし、とてもうれしかったことを覚えています。というのも、いつか挑戦したい会社であり、アクセンチュアで働くことを目標にしていたからです。技術的な視点に留まらず、顧客が本当に達成したいことは何かを深く理解し、あるべき姿を提案し、実現していく。そういった企業文化に魅力を感じていましたし、技術力以上に汎用的なスキルが得られるのではないかと考えていました。
もう一つ、大きく惹かれたのが「お客様との距離の近さ」です。前職でも直接お客様に提案できる機会はあり、環境として恵まれていたのですが、私自身の「考え抜く力」が足りていないこと、実力不足を痛感していて。まさにそのタイミングでもらったスカウトでもありました。まだまだ知らないことが多く、さらにステップアップしていきたい。大規模案件でそれを実現していきたいという強い思いがあり、アクセンチュアへの入社を決めました。
これまでのキャリアを振り返る中で、今も強く心に残っているのが、とある選考面接での「あなたは未経験の業界に挑戦するが、新卒でこの業界に入った人と比べると数年間の差がある。」という言葉だったと話すTakahiro.Yさん。「普通の成長では、その差は一生埋まらない。どうその差を埋めていくか?と面接官に問いかけられ、強い覚悟を持ちました。限られた時間の中で「差」を埋めていく、そのために最適な環境はどういったものか考え、迷わず行動してきました。多少背伸びしてでも成長環境に飛び込み、自ら学び続ける。その積み重ねが、アクセンチュアへの入社につながったのだと思います。」
顧客の「主治医」に。求められる、システムへの深い理解
こうして2024年12月、アクセンチュアに入社。現在の所属と仕事内容、そして「やりがい」について聞いた。
現在、ITXO-AMS(*)という部署に所属しており、組織として掲げているのが「お客様の主治医になる」というものです。私自身は官公庁系のプロジェクトに参画しており、その難しさとやりがいを日々感じているところです。お客様の方が当然業務知識は深いわけですが、中央省庁では定期的な人事異動が行われるため、システム面においては常に私たちが深く理解した上での伴走が求められます。また、具体的には「中核システムの次世代化」というミッションに取り組んでおり、何十年も安定的に運用されてきたシステムをメインフレームからオープンな環境へと移行させ、これまで同様に安定性を確保し、稼働させていく。非常に社会的な意義が大きな挑戦に携わることができています。
もちろん様々なシステムが複雑に絡み合うからこそ生まれる特有の問題も存在します。品質はもちろんのこと、将来の運用や保守までを見据えた上で、いかに優れたシステムを構築できるか。日々その難しさを肌で感じていますが、同時に、知れば知るほど新たな発見があり、その奥深さがそのままやりがいにつながっています。製品の特性、提供するサービス、そしてそれをどう活用していくべきか、より深く思索する。一つのプロダクトに長く関わり、知識の幅も深さも増していく実感も得られていますね。
また、チームにはこの業界で何十年も活躍されてきた経験豊富な方々もいます。そういった方々と肩を並べて働けることも貴重な機会。思考の深さ、視野の広さに驚きと発見の連続ですし、本質的なアドバイスをもらうことができるため、話を聞くだけでも本当に楽しいです。今後、そこで得た知見をいかに自分の血肉としていくか。その問いを常に持ちながら、プロフェッショナルとしての歩みを進めていければと思います。
(*)テクノロジー コンサルティング本部(ITXO-AMS)について
日本をリードする各業界の顧客に対し、中長期的な関係性をベースに最適なソリューションを選定・提供する部門。提案から実装までをend to endで行い、大規模サービス提供によるビジネスインパクトの創出を目指す。基幹システム、業務アプリケーション、インフラ基盤などの経験を活かし、顧客に最も近い戦略実行パートナーとして、開発・保守・運用に留まらない価値を提供。長期的な関係の中で組織のハイパフォーマンスを実現し、最新技術を駆使したITシステムの効率化・品質最適化の主導がミッションとなる。(参考)https://www.accenture.com/jp-ja/careers/jobdetails?id=R00010454_ja
やりがいの一方で、「求められる姿勢・能力」についても率直に語ってくれた。
自分の得意とすること、つまり「提供できる価値」を明確に把握し、積極的にアピールし続ける姿勢は常に求められる部分だと思います。自分の「得意」が活きる場所、役割を自ら探し、伝えていく。もちろん一定の配慮はありますが、そういった正しいアピールが不足していると、図らずも苦手なタスクが割り振られてしまい、評価が得られなかったり、短期間でプロジェクトを離れることになったりするケースも。そういった意味で言えば、選考段階から「自分自身の価値の言語化」はとても重要なところだと思います。
また、他チームへの依頼時には論理的な説明が強く求められます。何百人という規模のプロジェクトでは、「安易な依頼」は相手のスケジュールに大きな影響を与えてしまう。そのため、目的や背景を然るべき場、時間で的確に説明することが欠かせません。いかに高いレベルで考えを言語化し、周囲の合意を得て仕事を進めていけるか。私自身も足りていない部分があり、より高めていけるよう、常に意識をするようにしています。
Takahiro.Yさんの「働きがい」Before After
「公共」への貢献、そしてバトンを次世代へ
そして取材後半に聞けたのが、今後について。「仕事を通じて実現していきたいこと」とは――。
当たり前ではあるのですが、自ら開発に携わったシステムへの愛着を大切にし、安定して動き続けるようにしていく。実際に使っていただく方々に「使いづらい」「今ひとつだ」といったネガティブな感想を抱かれないよう、向き合っていければと思います。
また、さらに先に目指していくもの、ありたい姿としては、少し抽象的ですが、仕事を通じ、物事の考え方を深め、能力を伸ばし、実践を重ねて人間的に成長していきたいです。というのも、じつはアクセンチュア入社と同時期に、子どもが生まれたのですが、その目覚ましい成長を間近で見ていると「自分も変わっていかなければ」という気持ちになるんですよね(笑)。あとは親として、そして一人の人間として、多様な選択肢を示せるような存在、次の世代にバトンをつなぐことができる存在に少しでも近づいていければと考えています。
もともと地元のある中国地方で福祉施設に就職したのは、誰かの役に立ちたい、街に活気が生まれるような仕事がしたいという思いからでした。その施設は未就学児から、生涯をその施設や関連病院で過ごされる方まで、あらゆる方々の人生に寄り添う場所。自分たちの仕事が、巡り巡って誰かの日常を支え、次の世代が生きる社会を形作っていく。そういった仕事をしていきたいといった想いは今も変わっていません。単にシステムを構築するだけでなく、社会の基盤となる仕組みそのものに愛情を注ぎ、より良いものとして未来に残していきたい。その確かな手応えをアクセンチュアで感じながら、これからも挑戦を続けていければと思います。
Takahiro.Yさんが語る「選考において意識したこと・ポイント」について
「職務経歴書には、これまで手掛けてきたプロジェクト、扱えるプログラミング言語に加え、やや特殊なフレームワークを扱っていたので、そういった経験なども詳細に記載しました。また、これまでにリーダー経験はありませんでしたが、障害発生時にPMOと積極的に連携し、常にプロジェクト全体を俯瞰して最適な動き方を考えて行動した点などを伝える工夫もしましたね。面接においては「会社に何をしてほしいか」という受動的な視点ではなく、「自分がどういった価値を提供できるか」という能動的な視点を大切にしました。自分なりの「貢献」に対するビジョンを具体的に語り、その可能性をイメージしてもらう。こういった点を強く意識しました。もう一点、「技術的な側面だけでなく、様々なシステム間の関連性、多様な技術に触れ、それらを糧に成長していきたい」という意欲もストレートに伝えました。そういった部分も評価のポイントになったのではないかと思います。」