INTERVIEW
住友商事グローバルメタルズ(SCGM)

メーカーから、住友商事グループの鉄鋼商社へ。営業としてより高みへ。見つけたビジネス戦闘力を磨ける環境

掲載日:2024/08/14更新日:2024/08/15
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「いつかは日本発で世界で戦える商社でキャリアを築きたいと考えていました」こう語るのが和田 直人さん(29)。大手塗料メーカーでの営業を経て、住友商事グローバルメタルズ(以下、SCGM)へ。なぜ、彼は商社での挑戦を志したのか。そしてその中でもなぜSCGMだったのか。彼の転職ストーリーに迫った。

住友商事グローバルメタルズ(SCGM)について
住友商事グループにおいて鉄鋼ビジネスの戦略立案から実行までを担う、金属ビジネスに特化した専門商社。鉄鋼をはじめとした金属の製品における輸出入、販売・製造等を多岐に展開。「新たな価値を創造し、広く社会に貢献すること」を使命とし、2030年までのVISION2030「PASSION FOR PROGRESS 社会の進化、ワタシの真価」を掲げる。国内外に100の事業拠点を持つグローバルネットワークを持っており、海外向け取引比率は80%を誇る。その強みは、住友商事の経営リソースを活かしつつ、鉄鋼の専門性の融合。取引のスケールは総合商社に匹敵する。住友商事が保有するアセットとの掛け算により、鉄鋼商社としての付加価値を提供するだけでなく、グループのアセットを利用した提案ができる。

「いくならここしかない」28歳、商社の門を叩いた

メーカーでタイ駐在を経験するなど順風満帆なキャリアを築いてきた和田さん。なぜ、商社でのキャリアを選んだのか。そこには尊敬する父の存在があったという。

まず商社でのキャリアを選んだ理由ですが、いま振り返ると、商社マンだった父の影響が大きいように思います。ずっと商社に憧れがあったんです。というのも、小さいころから、親父が家でイキイキと仕事の話をしてくれて。自然と「商社ってそんなに楽しいところなんだ」と刷り込まれていたのかなと思います(笑)。

また、商社に行けば仕入先、生産者、加工業者をはじめ、より多くのステークホルダーと関わっていくことになる。ビジネスパーソンとしての戦闘力を高めていく観点でも、必ずプラスになると考えていました。たとえば、いつか自分一人で事業をすることになったとして、商品がなければそもそも商売ができませんが、仕入先、生産者の方々との交渉などの経験があれば、少なくとも何かしらのビジネスにつなげていける。そういった自信をつけられるのではないかという期待感もありました。

その中でも、なぜSCGMだったのだろう。

まず日本発であり、世界で戦える、鉄に強みがある、ここに惹かれました。特にSCGMは、2018年に住友商事から金属事業を継承して独立してから、自立自走した組織運営のために人材戦略を益々強化しているタイミング。僕のような商社未経験の人材にも広く門戸を開いており、「会社として変革期にある今が、飛び込むチャンスかもしれない」と思ったのを覚えています。

もう一つ言えば、前職の塗料メーカーでは金属メーカーさんとも取引することも多かったこともあり、営業経験はもちろん前職で培ってきた知見も活かせそうだなと思ったこともポイントでした。選考でも、自分の話を聞いて受け止めてくれて、「こんな人たちと働きたい」と、どんどん志望度が高まっていって。知れば知るほど、「僕にとってこれ以上の環境は他にない、いくならここしかない」と運命的なものを感じ、入社しました。

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SCGMでは柔軟な選考を行なっている。和田さんの場合、選考した当時はタイに居たため、住友商事のタイ支社の金属部隊の社員による現地面接と、日本とのオンライン面接を実施。「僕の場合、特殊な事情ですが、タイからいつ戻るかも不透明ななかだったので、じつはあまり積極的には選考を受けるのがはばかられていました。ただ、SCGMはアンビ(AMBI)で興味ありをしたら人事の方から『それでも大丈夫ですよ』とメッセージをいただき、選考期間・方法等、とても柔軟に対応いただけたのは非常に有難かったですね」と和田さん。

「どうすれば実現できる?」SCGM流マインドセット

現在、薄板事業部の主任として働く和田さん。仕事におけるやりがいについて、「あらゆる要望に応えられること」を挙げてくれた。

もしかしたら変わり者と思われるかもしれませんが、難しいオーダーをいただくほど、腕がなるんですよね。「どうすれば解決できるだろう?実現できるだろう?」と燃えるというか(笑)

そんな風に強気に思えるのも、住友商事グループの膨大な顧客基盤・ネットワークを持ってすれば、大抵のことは解決できてしまうから。たとえば、お客様から素材ではなく完成品が欲しいと言われたとしても、住友商事の取引先には加工会社もあるため応えられたりするわけです。

前職と比較するわけではないですが、よりお客様の要望に応えられるのは、SCGMの最大の強み。営業として、「クライアントから頼りにされている/信頼してもらえている」と感じる機会は多いですし、それが売上にもつながっていく手応えを感じることができています。

前職時代からのモットーとして「困った時に真っ先に思い出してもらえる営業マンであろう」と思ってる僕にとって、まさに求めていた環境でした。

一方、入社後間もないころは「商社としての立ち回り」に苦戦したという。

入社後すぐ、かなりタフな価格交渉に立ち会う機会がありました。買い手企業と、鉄鋼メーカーが、両者一歩も譲らず、話は平行線のまま3ヵ月が経とうとしていました。商社の人間として、どうリードしていけばいいのか、どう収束させていけばいいのか、全然わからなくて。ある日の帰り道、恥ずかしながら上司に「まったくついていけてません」と弱音を吐いたことを覚えています。最初の1~2ヵ月は、正直毎日がしんどかったですね。

ただ、自分は商社未経験で入社した身。最初は分からなくて、ある意味当然なんですよね。野球の千本ノックのように、サッカーのリフティングのように、まずは数をこなすしかない。会議に出席する数もそうですが、考えた総数の勝負だな、と。そう気持ちを切り替えてからは、移動中もひたすら両者が納得する結論への導き方を考え続けては、上司にひたすらアイデアをぶつけていきました。

最初は厳しいフィーバックをもらうことばかりでしたが、くじけず考え続け、商談の場では上司の導き方を学びながら少しずつノウハウを蓄積していった。すると徐々に、自分が出したアイデアを肯定してもらえる頻度が増えていって。まだ完全に「できるようになった」とは言えませんが、入社当初から比べたらだいぶ前進した。ようやく上司との会話が成立するくらいにはなったと思います。

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入社してから「自分の意志を込めることをより意識するようになった」と和田さんは語る。「どんな会社で働くにしても自分の意志は大事だと思いますが、とりわけSCGMで働く人は意志を濃く持っているし、求められるように思います。入社して間もない頃から、ことあるごとに『和田はどう思う?』と聞かれます。たとえば企業の与信を検討する際。前職では、基本的にはルールに当てはめて決めていたのですが、SCGMでは杓子定規に当てはめるのではなく、企業の置かれている状況、債権回収状況をふまえたうえで「今年は増やそう/来年からは減らそう」といった風に、担当者の意志を盛り込んでいく。こうした風土が根付いているため、より自分事化して考えられるようになりました。上司に質問するときも、最低限自分の意見を持ってから質問する意識は強まりましたね」

「和田がいたからできた」と言われる仕事を

続いて伺えたのは、今後の目標について。

「和田がいたから、この問題が改善できた/売上増加につながった」と言ってもらえるような実績を1つでも多くつくる。ここに集中したいですね。より具体的に言えば、僕の武器でもある、前職で培った塗料の知識を活かした提案をしていく。僕の提案によってお客様に「またSCGMに頼もう」と思ってもらいたい。僕の経歴があってこその価値を提供し、実績を積み重ね、爪痕を残していければと思っています。

お客様とお話しするなかでは「君、塗料メーカーにいたの?じゃあ商品を拡販するフェーズに入ったらぜひアドバイスをしてほしい」など、良いリアクションをいただくことも多くて。「今までにない存在」として覚えていただけています。塗料を絡めた提案のニーズは確かにあると感じています。ここを足がかりに、新規ビジネスにつなげていけたりしたら理想だなと考えています。

そして、中長期的な希望としては、海外赴任も経験したいです。評価のタイミングや、飲みに行ったときには、上司には常に希望を伝えています(笑)。

最後に、和田さんの仕事とは。

「誰かのために役に立てる」と思えていることは、僕にとっては一番の活力になるし、それが仕事なのではないかと考えています。どんな仕事も、本質的には「お客様との対話」だと思っているんです。たとえば「資料作成」は、一見パソコンに向かって行なう作業ですが、その先にはお客様がいて、お客様と対話をするために作るんですよね。僕は小さい頃から机に向かって勉強するのは苦手でしたが、元来、人との対話が大好きなので資料作成は苦にならないんです。これからも「誰かのために役に立てる」そんな仕事をしていきたいですね。

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